ベトナム転職の現実

転職コンサルタントからのアドバイス

実質GDP成長率が6%ほどを維持し、著しく成長するベトナム。日本企業の進出も相次ぎ、在留邦人数は2015年からの5年間で1.4倍に増えています。ベトナムに転職する日本人も近年増加傾向です。とはいえ、まだまだ「海外移住」はハードルが高い選択なのも事実です。そこで、ホーチミン在住歴5年をこえる、廣済堂HRベトナムの岡部マネージャーにベトナム転職の現実についてお話をお伺いします。

ベトナムでの求人市場を長くサポート

ベトナム生活が5年を超える岡部さん、そもそもベトナムに来たきっかけを教えてください。

私は30歳までアメリカに住んでいました、アメリカでの生活も悪くはなかったものの、現地で知り合った日本人女性と一緒に帰国して、結婚しました。日本でしばらく過ごすうちに、やはり海外に住みたいということになり、家族でも暮らしやすい国を探した結果、ベトナムに来ることを選びました。
当初は、ベトナムに対する思い入れはあまりなく、こんなに長く滞在することになるとは思ってもみませんでした。しかも、ホーチミンが発展しているとはいえ、初めての東南アジアということもあり、良い印象がありませんでした。
アジア独特のルーズなところや、ゆっくり流れる時間感覚みたいなものが気になっていたんだと思います。ただ、住むうちに何事もプラス志向で考えられ、住みやすさを実感できるようになりました。その結果、すでに5年間住んでいます。
仕事の面では、日本人スタッフが少ないため、幅広い業務を任せられるので、責任は増えますが、やりがいは大きくなったと感じています。


5年の間、ベトナム転職希望者の相談をされてきたということですが、ベトナムに来てからどれくらいの数の転職者のコンサルテイングをされたんでしょうか。

100名くらいは相談をさせていただきました。もともとベトナムに在住で、転職される方もいらっしゃるのですが、どちらかというと日本から新しく来られた方が多いかもしれません。私が相談させてもらった方たちの場合、性別でいうと若い方は女性が多く、30歳以上になると男性が増えていく印象です。皆さんいろいろな理由や状況でベトナムへの転職を考えていらっしゃいました。

バイクやバスが行き交うホーチミンの町

いろいろな理由でベトナム転職を考える方がいらっしゃるということでしたが、どういった点に注意してコンサルティングをされるんでしょうか?

本当にベトナムに行きたいのか?というのはけっこう気にするかもしれません。直接的に「本当にベトナムに行くんですか?」「ベトナムってどういった印象でしょうか」「ベトナムに来られた後のプラン、何年住むなどありますか?」といったことをお聞きします。
それは、やはりベトナム転職をした後は、日本での仕事とは環境が大きく異なることもあり、いままで通り、思い通りにいかないこともあります。ただ、私自身の経験がそうであったように、そういった状況で粘り強く続けられると、ベトナムでの生活、仕事の良さに徐々に気が付くことができると考えています。そのためには事前にどれくらい、「ベトナム生活」「ベトナムでの仕事」が想像できているかが重要だからです。
また、「日本人がベトナムで働く」ことになる以上、日本人の特性を活かした仕事になることが多く、同じ名前の仕事でも日本とベトナムで実際の業務が異なることもあるため、そういった確認も重要です。


印象的な転職者や思い出に残るコンサルテイングはありましたか?

30 後半の女性で日本で15年ほどのキャリアのある方がいらっしゃいました。経験されていたのは比較的狭い業種だったため、半年間くらいいろいろな職種を検討しながら良い転職先を探していました。そうこうしているうちにお父さんが病気になり、ベトナムへの渡航が難しいということで、一旦転職活動が中止になりました。
それでもその方の思いは強く、転職を再開した結果、異なる職種ではありましたが、採用が決まり、ベトナムへの移住の夢を果たされました。
ベトナムへの思いを諦めず、いろいろな手段を一緒に検討しながら転職先を探すことができたということで、とても印象にのこる方でした。
逆に、日本とは異なるベトナムの事情を考慮していただけず、福利厚生や待遇面で日本と全く同じようなことを求められる方がいらっしゃったりするので、そういった場合は苦労します。ベトナムと日本の違いを理解していただけるまでしっかり説明をします。

誕生日にはケーキのサプライズ

ご家族とともに移住されたベトナムでの生活について

休日の過ごし方をおしえてください。

それほど特別なことをするわけではなく、家族と一緒に公園や買い物に行ったりしています。残業や休日出勤が少ないベトナムですので、家族との時間もしっかり楽しめています。ベトナムに来た当時にくらべると、日本食レストランや、デパート、子供が遊べる施設など、便利な場所が増えて、生活もずいぶん楽しくなりました。


ご家族はホーチミンでの生活を楽しんでいますか?

そうですね。実は妻は出産時に一時帰国したのですが、妊娠前は友達と遊びに行ったりとベトナム生活を楽しんでいたようでした。日本で出産して、子供を連れてベトナムに戻ってきんですが、戻った後はママ会などに参加していたりもします。


お子さんを連れて3人でのベトナム生活ですが、日本での生活との違いを教えてください。

外国人が多く住むマンションに住んでいますので、部屋の広さは日本にいた頃より広くなりました。マンションにはプールやジムがついていて、生活はずいぶんと快適になりました。
周辺に外国人向けのレストランもあるエリアですので、週末、家族で外食も楽しんだりできています。


日本企業のベトナム進出やベトナムでの事業拡大でニーズが高まっている日本人採用を考える企業様へ。

最近のベトナムにおける日本人採用市場の状況を教えていただけますか

ベトナム進出や経済の成長に伴って、案件、候補者とも増加傾向です。案件でいうとサービス業の求人が増えてきている印象です。飲食店の進出や、ベトナムでのチェーン拡大が進んでいますので、特に飲食関係、店舗マネージャーやキッチンの責任者のような職種は最近のトレンドです。
候補者は20から30代の女性でベトナムで働きたいという方が増加しています。営業職やカスタマーサービス、店舗マネージャーのようなお客様と接する仕事に転職される場合が多いです。
ITや建築関係のエンジニアは男性が多いですね。 企業の採用を担当される方々にベトナムで日本人を採用する難しさを教えてください やはり外国での採用ということで、採用する側、される側、ともに「数年間の比較的短い雇用関係」と考えてしまいがちです。しかし最近は長期的なプランを持ってベトナムに転職される方も多く、企業側としても長く雇用できる方のほうが良いと思います。
そのため、採用する日本人のキャリアについて考え、その方の長期的なキャリアプランを考えて採用をすることで、長期的な組織体制の維持や成長するための人材の採用をすることができます。逆にこの点を怠ると、どうしても短期的な人員の補充になりがちですので、注意が必要です。

成長著しいベトナムは挑戦と成長のチャンスになりえます

ベトナム転職、海外転職を考えている方へ

経験から、ベトナム転職が合う方というのは、どういう方だと考えますか?

ベトナムは比較的おおらかな方が多いので、性格がポジティブな方のほうが合うとは思います。日常的なコミュニケーションのちょっとした障壁や、日本では遭遇しないようなトラブルもあります。そういったときにポジティブに考えて、行動を起こせる方はベトナムで生きてくると思います。
また、どの会社に入っても日本人の数が限られているため、ベトナムでの業務は比較的広範囲に広がっていく傾向があります。自分の範囲を固めず、いろいろなことに積極的にチャレンジする方は多方面で良い成果を上げることができます。


ベトナムに移住、転職するメリットはありますか?

まず、仕事面ではすごくチャンスがある国だと思います。例えば若い人でもマネージャーやそのアシスタントになる環境があります。社内の日本人の数が限られている中で、いろいろな面で任せてもらいやすい環境であるということだと思います。
逆にある程度の年齢の方でも、それまでのスキルをしっかり活かす環境があるのがベトナムの特徴です。本当に様々な業種の会社がベトナムに進出してきていますので、専門性のある方がその方にあった仕事を探しやすいのではないかと思います。ベトナムの公用語はベトナム語で、ベトナム人の平均的な英語力はそれほど高いわけではありませんので、ベトナムで働く日本人も高い英語能力が必要な国ではないことも、ハードルの低さの要因です。
また、ひと通りの生活の環境も整っています。同じアジアということで、生活の変化も比較敵少なく、日本からの距離もそれほど遠くないため、はじめての海外就職でもかなりハードルが低いと思います。


ベトナム転職はハードルが低く、いろいろなメリットも有るということですが、メリットとは逆に、どういったリスクがあるんでしょうか

日本と同じ名前の職種の募集でも、日本人のための仕事ということですので、もベトナムでの仕事は異なる場合があります。やはり、ベトナム人スタッフとの橋渡しや、日本人顧客の対応など、日本人にしかできない仕事を任されることは多いです。そういった意味で、ご自身のキャリアプランであまりプラスにならないこともあります。ベトナムでの日本人の仕事はマネージメントの要素が高いことが多いため、個人のスキルアップの点では割ける時間が減ることもあります。
ベトナムを離れ、日本に帰国する際の失業保険についても注意が必要です。ベトナムでの仕事は日本の失業保険の対象外となるため、帰国後は出来るだけ早く次の仕事を探す必要があります。


ベトナム転職する際にどういった準備をしていけばよいでしょうか

実際に仕事や生活でのベトナムの印象は旅行での印象とはけっこう異なります。ベトナム旅行をして、そのときに感じたベトナムのイメージそのままにベトナムへの転職を考える方が多いのも事実です。
そういったきっかけは良いとは思いますが、やはり、実際のベトナムでの仕事や生活が異なるということを前提に考えていただけることが重要と思います。転職前に実際にベトナムに来て生活できれば良いですが、そういった心の準備をしていただけると、前半でもお話しましたとおり、ベトナム生活、仕事での紆余曲折があった際にもで良い対応ができ、ベトナムでの仕事の本当の良さをわかっていただけると思います。
コンサルタントに実際に話を聞いていただいて、リアルな状況を理解していただくのも良い方法です。


転職を考える方にメッセージをお願いします

ベトナムは最初の海外であっても比較的ハードルの低い国です。最初の海外挑戦の舞台として、挑戦するのも良いですし、ベトナムに長いこと住むつもりで移住するのも良い選択と思います。
海外転職、海外移住はハードルの高い選択と思われがちですが、まずは海外転職のコンサルタントに相談してみるのも1つの方法と思います。


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